第28期決算概要及び役員人事について

| 2024/04/26

平素より弊社に対し、格別なるご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

弊社は、本日4月26日、第28回定時株主総会を開催し、第28期(令和5年(2023年)2月1日から令和6年(2024年)1月31日まで)の事業報告及び計算書類報告を行い、承認されましたので、下記の通りお知らせいたします。
また、役員人事につきましても、同株主総会及び臨時取締役会におきまして下記の通り決定いたしましたので、お知らせいたします。

水戸ホーリーホックの経営状況推移

■経営状況(単位:百万円)

決算期2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
営業収入5185615905786237527628241,0241,104
(広告料収入)167190199195205259291313507574
(入場料収入)8881878384114697890109
(Jリーグ配分金)928282144146144151158161102
(その他)171208222156188235251275266319
営業費用5485615875886247447918731,0191,099
(事業費)434448474473500605632709790834
内選手・チーム スタッフ人件費234249262261275321335351396407
(一般管理費)114113113115124139159164229265
営業利益▲3003▲10▲28▲29▲4955
経常利益▲2925▲1018▲25▲4865
当期純利益▲2924▲100▲21▲27▲4966

■財務状況

決算期2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
流動資産166138143174126225477513446597
固定資産16221714121010121719
資産の部合計182160160188138235487525463616
流動負債13010510414597168156250191259
固定負債1414118725122116107186
負債の部合計143119115153102193278366298445
資本金848484848498127127127100
資本剰余金等106107107107107120109109109136
利益剰余金▲152▲150▲146▲156▲155▲177▲27▲77▲70▲65
資本(純資産)の部合計384145  353641209159165171

第28期決算(令和5年2月1日~令和6年1月31日)

■損益計算書(単位:百万円)

科目決算期前期比
営業収入1,104+79
広告料収入574+67
入場料収入109+19
Jリーグ配分金102▲59
アカデミー関連収入23▲1
物販収入95+17
その他収入200+36
営業費用1,099+80
チーム人件費407+11
試合関連経費127+17
トップチーム運営経費113+7
アカデミーチーム関連経費30+8
物販関連費79+5
販売管理費及び一般管理費344+31
営業利益 5±0
営業外収入1±0
営業外費用1+1
経常利益5▲1
特別利益1▲1
特別損失0±0
当期純利益6±0

■貸借対照表(単位:百万円)

科目決算前期比
資産の部616+91
流動資産597+84
固定資産19+7
負債の部445+79
流動負債259+9
固定負債186+70
資本(純資産)の部171+12
資本金100▲27
資本剰余金136+27
繰越利益剰余金▲65+12

経営数値に関する分析

経営面では、スポンサー社数増や既存先の増額による広告料収入増、チケット単価の改定や有料観客数増(招待比率減)による入場料収入増、伴って物販収入増、また選手の移籍による移籍金収入等により、Jリーグからの配分金がJ2では約5千万円の減額となる厳しい状況からのスタートではありましたが、売上高が11億4百万円となり、今期も過去最高売上高を更新、初めて11億円を超えることができました。特に、入場料収入、広告料収入、物品販売収入、移籍金収入で過去最高を計上いたしました。支出面では、人件費増や経費増により10億9千9百万円なりましたが、営業利益は約5百万円、当期純利益は6百万円と、2期連続の黒字を計上することができました。

今後の予算および現状について

皆様のご支援のおかげで前期売上高11億円を超え、2期連続の黒字決算となりました。しかしながら、近年リーグ内の生存競争は激化しており、予算20億規模でもJ1からJ2、J2からJ3に降格するクラブがある中、まだまだ盤石な経営基盤とは言えず、まずは近い到達目標であるJ2の売上高平均17億円と毎年利益を出す経営を目指して、売上を増やしていきます。今期も、前期の過去最高をさらに更新する前期比110.6%増の12億2千1百万円を売上予算とし、併せて当期純利益も確保し、3期連続黒字決算を目指します。そのために、事業KGI/KPIとして「11のゴール」を設定し、「売上」と「集客」に注力いたします。前期も観客数で伸び悩み、最終戦には9千人以上のお客様にご来場いただけましたが、平均では3,726人と、目標だった4,500人にはほど遠く、Jリーグ全体ではコロナ前の2019年とほぼ同じ観客数となっている中、他のクラブ、他のスポーツ、他のエンタメからも離される結果となっております。観客の数は、会場の盛り上がりやチームの士気、地域からの見られ方、実際の声など、直接的にも間接的にも影響が大きく、またご支援いただいているステークホルダーの皆様の反応にも影響があります。改めてこの状況を見つめ直し、自分たちに足りないことを愚直にやり続けながら、一人でも多くのお客様にご来場いただけるよう、働きかけてまいります。今期は、改めて平均観客数4,500人を目指し、ご来場しやすい企画を、パートナーの皆様のご協力により、未就学児・小学生から、中高生、65歳以上まで広げて実施いたします。また周知・告知活動も、15市町村各地域でのホームタウン活動と共に、SNS等の空中戦だけでなく、改めて地域の皆様に知っていただく地上戦も組み合わせて行ってまいります。引き続き、有料入場者数にもこだわり、誰でも無料で来場できてしまうような招待券の配布は行わず、効果的なプロモーションとマーケティングを実施しながら、多くの方にチケットを購入してご来場いただけるよう、クラブやスタジアム、試合の価値を高めてまいります。また、売上の中で一番大きなウェイトを置く広告料収入についても、引き続きオフィシャルパートナーの皆様とのお取組みで関係性を強化し、末永いお付き合いをいただきながら、新規につきましてもリストアップをする中で、これまでの事例を交えて、アプローチしていきます。 30周年を迎え、これまで水戸ホーリーホックを支えてきてくださった皆様への感謝を胸に、新たな挑戦を続けてまいります。Jリーグが掲げる次の10年で目指す姿、成長戦略の実現に向けて、クラブもこれまで以上の成長が必須です。そして何より地域の皆様に、水戸ホーリーホックがあってよかったと思っていただけるよう、地域に貢献し、地域と共に発展してまいります。

施設整備事業(新スタジアム構想・アカデミー拠点整備)について

新スタジアム構想につきましては、今期中に計画予定地の発表、2025年設計、2026年着工、2028年竣工という予定の中、計画予定地の発表に向けて、引き続き関係各所と確認をしながら進めております。一方で、昨今の工事費高騰を鑑み、再度民設民営で行った場合の試算を行ったところ、当初予定金額の倍近くまで上がっており、民設民営が現実的ではない状況にもなっております。改めてどのような手段・方法が良いかも含めて検討・相談を進めているところです。なお、スタジアム建設の構想がある段階で、条件はありますが、J1クラブライセンスの取得ができており、スタジアム完成までは、J1に昇格しても、引き続きケーズデンキスタジアム水戸を使用させていただくこととなっております。
新アカデミー拠点整備につきましては、2024年2月から企業版ふるさと納税の受け入れが始まっております。企業版ふるさと納税の水戸市以外企業へのお声掛け、開発許可申請と工事の契約を進めながら、同時に企業版ふるさと納税が入る水戸市、水戸市から受け取る水戸ホーリーホックと水戸市サッカー協会で設立した一般社団法人、資金調達を行う金融機関3行と資金面での協議も行いながら、2024年5月着工、今冬竣工に向けて進めてまいります。また竣工後の運営も先述の一般社団法人と一体となって担うことから、その準備も行ってまいります。

役員人事(4月26日付)

代表取締役 社長 小島 耕
取締役 GM 西村 卓朗
取締役 執行役員  市原 侑祐 ※新任
取締役 執行役員  鈴木 郁恵 ※新任
取締役(非常勤) 小野 哲人 
取締役(非常勤) 遠藤 隆光 
取締役(非常勤) 磯﨑 拓紀 ※新任
監査役(非常勤) 関根 俊輔 ※新任

取締役の奥野康作、和田幸哉、監査役の水庭清隆は退任いたしました。
また、会長の沼田邦郎も退任いたしました。
在任中のご厚詮に対しまして、厚く御礼申し上げます。

沼田邦郎会長より退任の挨拶

2008年4月の社長就任以来、皆様方には大変お世話になりました。ありがとうございました。
当時は、厳しい状況の中で水戸ホーリーホックを引き継がせていただきましたが、多くの方々に助けていただきながら、何とか運営することができました。
本当にありがとうございました。
名も知れないクラブがここまで歩んでこられたのも皆様方のおかげです。
今後につきましては、引き続き一般社団法人ホーリーホックIBARAKIクラブの代表理事として、総合型スポーツクラブを目指し、より地域に根差した活動を、そして、夢のスタジアム造りを進めていきたいと考えております。
ぜひ期待してください。
株式会社は、小島耕を筆頭に、若いメンバーに運営を任せていきたいと思います。引き続き、皆様方もご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
大変お世話になりました。
ありがとうございました。

最後に

水戸ホーリーホックは、今年クラブ創立30周年を迎えました。数々の存続危機を乗り越え、クラブの歴史を紡いで来ていただいた全ての方々にこの場をお借りして感謝申し上げます。
 日頃よりクラブを支えてくださる皆さまのおかげで、経営規模においては堅調な成長を実現し、当面のベンチマークであるJ2クラブの平均売上高17億円に近づいてまいりました。しかしながら、Jリーグが掲げる全体成長戦略の中、その激しい競争から振るい落とさられないよう、これまで以上の速度での成長が必須な状況です。
 また水戸ホーリーホックは、サッカーだけでなく地域や企業、皆様をつなぐプラットフォームや課題解決の一助になることで、様々な形で地域に必要とされる存在になることが一つの使命です。私たちのホームタウンである茨城県央・県北15市町村には未来へ向けて大きなポテンシャルを感じています。この地域の力を集結させて、地方市民クラブの限界を目指し、更にはそれを越えることで地域の皆さまの誇りとなること。
そして水戸ホーリーホックの挑戦が日本サッカー界、日本スポーツ界の新たな成功モデルとして後世から評価を受けられるよう、これまで以上にクラブ一丸となってその歩みを続けてまいります。
ファン・サポーターをはじめクラブに関わる全てのステークホルダーの皆様からの引き続きご支援ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック
代表取締役社長 小島耕

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