秋葉忠宏監督
「非常に苦しいゲームをモノにできたこと、ましてや、ドラマチックなゲームができたこと。素晴らしい選手たちでしたし、ホームのサポーターやファミリーの力、雰囲気や空気感がこういう結果をもたらしてくれたんだと思います。正直にいうと、最初からかなり反応も動きも走力も鈍くて、『この試合どうなるんだろう？』と思うぐらい重たい感じでした。それで、最後まで競ったゲームができたのも、今週はリバウンドメンタリティーというテーマで水戸のユース、ジュニアユース、ジュニアの選手たちと選手が話をした中、そういうことを体現してみせた、実践してみせた。嘘偽りなく、苦しい状況から這い上がるという姿を見せてくれたことが素晴らしかった。当たり前ですけど、ダービー10連覇を逃して、何も感じない選手もスタッフもいませんでした。そのダメージが残っている中、これだけ苦しい展開でも最後しのぐところをしのぎながら、どこかで勝機を伺う。実際、最後に点を取ってみせましたし、その後にはカウンターで我々の選手が5、6人ゴール前まで走っていました。ああいうことができる選手はすごいです。走らせてくれるホームの力、サポーター・ファミリーの力をあらためて感じましたし、とてつもないパワーがあるということを、何十年もフットボールに携わってきましたが、あらためて確認することができたことがうれしかった。僕自身もいろんな感情をもらえた、思い出深い一戦になったと思っています。あとは最後に金沢さんが残留争いをしている中でも最後まで引かずにフットボールを正々堂々してくれた。すべての要素が重なって、こういう劇的な素晴らしいゲームになったと思っています。Jリーグ全体でこういう試合を多く見せられるように、水戸ホーリーホックとしても常にこういうゲームができるように、また選手たちと頑張っていきたいと思います」

今掛航貴選手
「前半から結構押し込まれる時間が続いた中で、先制点を取れたことがデカかったのですが、後半に追いつかれて、それでもみんな戦ったのが勝利に繋がったと思います。自分の強みであるビルドアップの所で組み立てというのは出来たと思うのですが、後半苦しくなった時、ボールを落ち着かせる所で慌ててしまったので、そこを改善したいと思います。なんとしてでも勝ちたかったので、勝ててよかったです」

藤尾翔太選手
「（ゴールシーンは）山根永遠君がボールを持った時に瑞季君が一回相手を釣ってくれて、それを見て僕が後に動き出した時に、永遠君がいいルートを見つけてくれた。GKとの駆け引きで決められて良かったです。終了間際の決勝ゴールはたぶん初めてだったと思いますが、自分でもよく分からないぐらい感動して、嬉しくて泣きそうになりました」