第29期決算概要及び役員人事について

| 2025/04/24

平素より弊社に対し、格別なるご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

弊社は、本日4月24日、第29回定時株主総会を開催し、第29期(令和6年(2024年)2月1日から令和7年(2025年)1月31日まで)の事業報告及び計算書類報告を行い、承認されましたので、下記の通りお知らせいたします。
また、役員人事につきましても、同株主総会及び臨時取締役会におきまして下記の通り決定いたしましたので、お知らせいたします。

水戸ホーリーホックの経営状況推移

■経営状況(単位:百万円)

決算期2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年
営業収入5615905786237527628241,0241,1041,224
(広告料収入)190199195205259291313507574641
(入場料収入)81878384114697890109136
(Jリーグ配分金)8282144146144151158161102100
(その他)208222156188235251275266319347
営業費用5615875886247447918731,0191,0991,224
(事業費)448474473500605632709790834932
内選手・チーム スタッフ人件費249262261275321335351396407443
(一般管理費)113113115124139159164229265292
営業利益03▲10▲28▲29▲49550
経常利益25▲1018▲25▲4865▲1
当期純利益24▲100▲21▲27▲49662

■財務状況

決算期2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年
流動資産138143174126225477513446597544
固定資産22171412101012171985
資産の部合計160160188138235487525463616630
流動負債10510414597168156250191259248
固定負債14118725122116107186208
負債の部合計119115153102193278366298445457
資本金8484848498127127127100100
資本剰余金等107107107107120109109109136136
利益剰余金▲150▲146▲156▲155▲177▲27▲77▲70▲65▲63
資本(純資産)の部合計4145  353641209159165171173

第29期決算(令和6年2月1日~令和7年1月31日)

■損益計算書(単位:百万円)

科目決算前期比
営業収入1,224+120
広告料収入641+66
入場料収入136+27
Jリーグ配分金100▲2
アカデミー関連収入41+18
物販収入98+2
その他収入208+8
営業費用1,224+125
チーム人件費443+36
試合関連経費124▲2
トップチーム運営経費128+15
アカデミーチーム関連経費38+8
物販関連費71▲7
販売管理費及び一般管理費419+75
営業利益 0▲5
営業外収入1±0
営業外費用2+1
経常利益▲1▲6
特別利益6+5
特別損失2+2
当期純利益2▲4

■貸借対照表(単位:百万円)

科目決算前期比
資産の部630+14
流動資産544▲52
固定資産85+66
負債の部457+12
流動負債248▲10
固定負債209+22
資本(純資産)の部173+2
資本金100±0
資本剰余金136±0
繰越利益剰余金▲63+2

経営数値に関する分析

経営面では、パートナー社数増や既存のパートナーの増額による広告料収入増、入場者数の増加に伴う入場料収入増、伴って物販収入増、また選手の移籍による移籍金収入等により、売上高が12億2千3百万円となり、今期も過去最高の売上高を更新、初めて12億円を超えることができました。特に、入場料収入、広告料収入、物品販売収入で過去最高を計上いたしました。支出面では、人件費増や経費増により12億2千4百万円となり、営業利益は▲28万円、経常利益は▲134万円となりましたが、特別利益計上により、税引後当期純利益は193万円で、税引後当期純利益において3期連続の黒字を計上することができました。

今後の予算および現状について

皆様のご支援のおかげで売上高12億円を超え、税引後当期純利益で3期連続の黒字決算となりました。しかしながら、Jリーグ全体を見ると、親会社(責任企業)を持つクラブと市民クラブの差、売上高と順位の相関性など、近年の生存競争は激化しており、水戸ホーリーホックも毎年売り上げを伸ばしているとはいえ、まだまだ盤石な経営基盤とは言えず、まずは近い目標であるJ2の売上高平均18億円と毎年利益を出す経営を目指していきます。今期は、売上高前期比107.6%増の13億1千7百万円とし、これまでも注力してきた「売上」と「集客」に、より数字的を意識した行動をするべく、「売上13億円」と「入場者平均5000人」をKGIとし、そこから各KPIを設定いたしました。2024年は、試合数が減りながらも年間総入場者数は前年を超え、平均入場者数も4,406人まで戻りましたが、それでもまだコロナ前2019年の平均入場者数6,087人までは戻らず、Jリーグ全体では過去最高の入場者数を記録している中で、まだ離されている結果となっております。今期は平均入場者数5,000人を目指し、新たに集客に特化した「集客戦略室」を新設、これまで通りのやり方だけではなく、分析に基づいた、毎試合の集客数、集客重点試合の設定、有料入場者の割合、ターゲットが明確な招待施策の継続、有用な招待企画、効果的な告知方法等に拘って進めていきます。また、売上の中で一番大きなウェイトを置く広告料収入についても、引き続き既存のオフィシャルパートナーの皆様とは、年間を通したコミュニティづくりとビジネスマッチングで関係性をより強固にし、新規につきましても、リストを活用してターゲットを広げ、昨年リニューアルしたケーズデンキスタジアム水戸のVIPラウンジでの招待企画を実施することで、価値を知っていただく機会を作り、その後の商談の機会に繋げるアプローチをしていきます。改めてこの地域で活動させていただいていることへの感謝と共に、その意味・意義を見つめ直し、ビジョンにも謳っている、夢と感動と一体感の共有に向けて、365日水戸ホーリーホックを感じていただけるような取り組みを推進し、地域に必要とされる存在となれるよう事業を続けてまいります。

施設整備事業(新スタジアム構想・アカデミー拠点整備)について

新スタジアム構想につきましては、1月に発表させていただいた通り、引き続き、ホームタウン15市町村の中での候補地の選定、新設のみならず、既存施設の改修案などもクラブから提案することを視野に入れながら各所と調整してまいります。併せて、候補地だけでなく、土地の取得・賃借、建設方法・費用、建設後の運営等についても、ホームタウン15市町村、茨城県などの行政関係及びパートナー企業各社とも協議を進めてまいります。発表当初算出した建設費用も、昨今の物価上昇や社会情勢変化の影響により、1.5倍から2倍になっております。こちらについても、最初の計画のままで良いのか、収容人数を含めて再度検討する必要があると考えております。いずれにしても、地域と共に歩むクラブとして、最善の方法を各所と連携しながら進めるとともに、機運を醸成できるような状況を作ってまいります。なお、スタジアム建設の構想がある段階で、条件付ではありますが、J1クラブライセンスの取得ができますので、引き続き新スタジアム構想を進めながら、新スタジアム完成までは、J1に昇格しても、引き続きケーズデンキスタジアム水戸を使用させていただく予定です。
新アカデミー拠点整備につきましては、2月に1期工事である人工芝グラウンド1面・照明・防球ネット、駐車場が完成し、3月より供用開始いたしました。こちらを使用しながら、昨年発表した、茨城ロボッツと共同で体育館を作る2期工事が始まります。一般社団法人MFA‐B&Sを核に、水戸市サッカー協会、水戸ホーリーホック、茨城ロボッツが、協力して一緒に事業を進めてまいります。また、2期工事に入りきらない、特に利用者に使用いただくような設備に関しては、3期工事にクラブハウスとして予定しております。

役員人事(4月24日付)

代表取締役 社長 小島 耕
取締役 GM 西村 卓朗
取締役 執行役員 鈴木 郁恵
取締役(非常勤) 沼田 邦郎 ※再任
取締役(非常勤) 小野 哲人
取締役(非常勤) 遠藤 隆光
取締役(非常勤) 磯﨑 拓紀
監査役(非常勤) 関根 俊輔

取締役の市原侑祐は退任いたしました。
在任中のご厚詮に対しまして、厚く御礼申し上げます。

最後に

本日4月24日、水戸ホーリーホック第29回定時株主総会において昨期の事業報告ならび第29期取締役選任が行われ、私が引き続き代表取締役社長を拝命しましたことを報告させていただきます。
昨期は営業収入においては2023年期より110.8%増の成長、過去最高売上を実現することができました。
事業面の大きな柱であります広告料収入、入場料収入、物販収入も過去最高となりましたこと、これは単に日頃よりクラブを支えていただいておりますファンサポーター、パートナー企業、各ホームタウン関係者、株主、その他全てのステークホルダーの皆様のおかげです。この場を借りて感謝を申し上げます。
しかしながらJリーグ全体を見渡すと各カテゴリーのクラブ数および昇降格クラブ数変更やJ3-JFLの入れ替え開始などもあり、競技面、経営面においてのクラブ間競争が苛烈の一途を辿っている状況です。
水戸ホーリーホックにはこれまで同様に地域課題を解決するプラットフォームとして役割を果たしながらも、さらなる規模拡大により経営基盤の安定化および強化、そして最も感動や熱狂を地域に生み出す競技面においては悲願のJ1昇格に近づけるような強化体制の充実など、これまで以上の成長速度が生き残りのために求められていることを強く感じております。

「水戸ホーリーホック“だから”出来た」
「水戸ホーリーホック“でも”出来た」

来年2026年にはJリーグが世界水準のリーグを目指す上での大きな改革である、いわゆる「シーズン移行・秋春制」が開始されます。大きな変革期の中で水戸ホーリーホックは引き続きの競技面、事業面での挑戦と前進を続け地方市民クラブの持ちうる可能性を日本スポーツ界、日本サッカー界へ表現し、豊かな地域文化の実現や日本社会の未来へ向け一石を投じる存在になりたいと考えております。
水戸ホーリーホックの前にはいくつもの越えなくてはいけないハードルがいつの時代も存在しています。
負けそうな時も挫けそうな時もあります。
そんな時にいつも支えていただく皆さんの存在が何よりもクラブの宝物です。
水戸ホーリーホックはいつの時代も皆さんの想いを背負い、夢を実現する存在でありたいと思っています。 どうかファンサポーターをはじめ全てのステークホルダーの皆様からの引き続きのご支援ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック
代表取締役社長 小島耕

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